不動産売却をしたいなら!知っておきたい不動産価格の相場について解説
住宅を始めとする不動産を売却する際、売主の頭を悩ませるのが売却価格です。基本的に不動産には定価がないので、どのように売却価格が決まっていくのか、また一般的な相場を理解することが求められるでしょう。今回は不動産売却をするときに知っておきたい、価格の基本的な考え方や評価方法、相場を調べる方法について解説します。
不動産価格の基本的な考え方
まずは不動産価格の基本的な考え方について見ていきましょう。
不動産は個別性が高い
不動産は個別性が高いのが特徴です。個別性とは、同じ物件がほかには存在しないこと。たとえば同じマンションの中にある住居でも、部屋によって階数や間取り、日当たりの良し悪し、管理状況などは異なります。
また、同じエリアにある土地でも、場所によって面積や形、周囲の環境などが変わってくるはずです。そのため、似たような条件の不動産だったとしても、それぞれで評価額が異なり、まったく同じものは存在しません。
時期によって売却額が変わる
2つ目は、時期によって売却額が変わることです。不動産の価格に影響を与えるものの一つが、市場全体の動きです。たとえばまったく変わらない条件の住宅があっても、実際に取引する時期によって、売却額の相場は変わってきます。そのためこれから売却を考える場合、市場全体の動きや相場がどうなっているのかを読み取らなければいけません。
売主と買主の希望条件を調整して、売買契約が成立する
最後は売主と買主の希望条件を調整して、売買契約が成立することです。不動産売買は単純な取引ではありません。「買う、買わない」の二択ではなく、売主と買主がそれぞれで条件を出し合い、互いに妥協しながら合意に至ったときに、取引が成立します。
不動産価格の評価方法を知ろう
不動産価格は具体的にどのように決まってくるのでしょうか?評価方法にはさまざまなものがありますが、主なものが「原価法」「取引事例比較法」「収益還元法」の3つです。それぞれの特徴を以下で見ていきましょう。
原価法
原価法とは、売却したい建物とまったく同じものを建てようとした場合、どのくらいの費用がかかるのかをベースにして価格を算出する物を指します。
たとえば6つの住戸から成るアパートを売却する場合、同じアパートを同じ土地に建てる際、どのくらいの材料費や建築費、諸費用がかかるのかを計算します。算出された金額は新築の場合のものなので、そこからさらに築年数によって価格が減少した分を減額。
減額して算出された金額が、不動産の評価額です。ただし原価法を適用できるのは、建物が主の場合。土地を評価する際には、ほとんど用いられません。
取引事例比較法
取引事例比較法は特定の物件と条件が近い物件の、過去の取引状況を収集して査定する方法のことです。必要に応じて売却したい物件の事情を補正したり、タイムラグが生じていれば時点修正なども行ったりしながら、地理的要因や個別的要因の比較によって算出された価格を考慮して、価格を算出します。
収益還元法
最後の評価方法は、収益還元法です。売却したい不動産が将来的に生み出す利益をもとにして、価格を算出する方法を指します。主に賃貸物件といった、収益物件に関する売買で用いられる方法です。
不動産の価格や相場を調べる方法
不動産の価格や相場は、どのように調べればよいのでしょうか?主な方法を全部で3つ紹介します。
物件情報サイトで似たような情報を探す
もっとも手軽にできる方法の一つが、インターネットの物件情報サイトの活用です。不動産会社などが運営している物件情報サイトにアクセスして、売却したい不動産と似たような条件のものを探してみましょう。
どのくらいの価格で売りに出されているかを見ることで、相場がわかります。とくに最寄り駅や最寄り駅までの距離、物件の広さ、間取り、築年数を比較してみるとよいでしょう。
国土交通省の「不動産取引価格情報検索」サイトを参考にする
国土交通省が運営しているインターネットサイト「不動産取引価格情報検索」も不動産価格や相場を調べるのに役立つでしょう。実際の成約価格の情報が掲載されています。不動産の種類や地域の絞り込みもできるので、効率的に欲しい情報が手に入るはずです。
路線価図を参考にする
最後は路線価図を参考にする方法です。路線価図とはその名称の通り、道路ごとに面する土地の標準平米価格が千円単位で記載されているものを指します。売却したい不動産がある、土地そのものの価格を知りたいときに参考になるでしょう。
まとめ
不動産は個別性が高いことから、たとえば同じマンションにある住戸だったとしても、階数や日当たり、管理状況などによって価格に変化があるのが通常です。また時期によっても相場が変わってくるでしょう。物件情報サイトや国土交通省のサイトなどを使えば、自分でもある程度の価格・相場を調べられます。売却価格のイメージをつかんでから、不動産会社へ相談をするのがおすすめです。