不動産売却は一般媒介と専任媒介のどっちがいいの?専属専任媒介とは?

公開日:2022/12/15  最終更新日:2022/10/11

不動産の売却仲介を不動産会社へ依頼すると、複数の媒介契約の中からひとつを選びます。「一般媒介」と「専任媒介」「専属専任媒介」の3つです。しかし、これまでに不動産売却に関わったことがないと、どの形態が自分にあっているのかわかりません。今回はそれぞれの契約の特徴と、おすすめの契約形態について解説します。

一般媒介とは

一般媒介は3つの契約形態の中でもっとも、売主に対する制限が少ないのが特徴です。ほかの契約形態と違って、複数の会社と契約を結べます。以下で主なメリットとデメリットを見ていきましょう。

一般媒介契約のメリット

契約できる会社数に制限はありません。そのため、極端なケースでは10社以上の会社に仲介依頼することも可能です。複数の会社と契約を結ぶことで、より好条件で売却できる可能性が高まります。

よい条件で物件を売却できるかどうかは、不動産会社の営業活動がキーです。たとえば、営業活動や宣伝活動がうまくない会社、1社のみへ依頼してしまうと、相場よりも低い売却価格がつくかもしれません。

しかし、複数の会社へ依頼をすると、会社同士の競争原理が働きます。できるだけ自分の会社で契約を成立させようとするため、とくに「駅に近い物件」「築浅の物件」といった人気がある物件の場合、積極的に営業活動・宣伝活動をしてくれるでしょう。その結果、希望通り、または希望よりも高い金額での売却が期待できます。

一般媒介契約のデメリット

人気がある物件の場合は上述したように、積極的な営業活動が見込めます。一方で、人気のない物件の場合は、積極的に営業活動をしてもらえない可能性があるでしょう。たとえば、一生懸命活動をしても、ほかの会社が契約を決めてしまうと、それまでの努力のすべてが無駄になってしまうためです。

また、売主側が販売状況を把握しにくいのもデメリットといえます。不動産会社からの営業活動に関する報告義務がありません。そのため、現在の販売状況がどうなっているのかが見えにくく、たとえば、価格の再考といった計画修正が難しくなります。

もちろん、自分で担当者に尋ねれば状況を教えもらえますが、契約している会社が多いと手間に感じるかもしれません。

専任媒介とは

専任媒介の特徴は、契約できる会社が1社に制限されることです。また、レインズと呼ばれる指定流通機構に物件情報が登録され、全国の不動産会社が登録している物件情報を閲覧できるようになります。

専任媒介のメリット

契約している会社が、営業活動・広告活動を一生懸命に行ってもらえるメリットがあります。1社としか契約できないため、熱心な活動が期待できるでしょう。買主がスムーズに見つかり、売却の成功率も高まります。

また、前述したレインズへの登録によって、幅広い層へ物件情報を流すことも可能です。さらに、一般媒介と異なり、14日に1回以上の状況報告も義務となっています。販売状況が届くため、必要に応じて計画修正なども行いやすいでしょう。

専任媒介のデメリット

1社しか契約できないことから、売却が成功するかどうかは、会社や担当者の力量にかかってしまいます。力量が低い会社や担当者にあたってしまうと、売却できなかったり、売却できたとしても条件が悪かったりするかもしれません。

また「囲い込み」と呼ばれる、虚偽の情報を流して売買契約を成立させて、売主・買主の両方から仲介手数料を取る行為も懸念されます。囲い込みは違法行為ですが、行っている会社があるのが実際です。

専属専任媒介とは

専属専任媒介は3つの契約形態の中で、もっとも売主への制限が厳しいもの。上記で解説した2つの契約と異なり、売主が自分で買主を見つけることが禁止されています。

専属専任媒介のメリット

契約できる会社は1社のみであること、自分で売主を見つけることができないことから、必然的に会社は営業活動に力を入れます。また、依頼主への報告義務は7日に1回以上となっており、細かく販売状況をチェックできるのも大きなメリットといえるでしょう。

専属専任媒介のデメリット

専任媒介と同じように1社としか契約を結べないことから、会社や担当者の腕に売却の成功がかかってしまいます。また、仮に自分で買主を見つけられたとしても、会社を通さない売却はできません。

おすすめの媒介契約

3つの契約形態はそれぞれで、おすすめの対象者が異なります。人気のエリアや築浅の物件など、人気が高いものを売却する場合は、一般媒介がよいでしょう。購入希望者がたくさん集まるので、より多くの不動産会社に宣伝してもらうと効果的です。

できるだけ早く売却を進めたい人は、専任媒介や専属専任媒介がおすすめ。熱心な営業活動で、買主がよりスムーズに見つかるはずです。ただし、会社や担当者次第で成功の可否が変わってくるため、より慎重な会社選びを心がけてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。不動産会社との仲介契約についてご紹介しました。不動産売却に関する不動産会社との仲介契約には、主に「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」と、3つの異なる形態があります。それぞれが持つメリット・デメリットはさまざまなので、どの形態が自分のニーズにあっているかをよく検討してみてください。

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