不動産売却にかかる仲介手数料とは？内訳やいくら必要なのかを解説！

不動産を売るときに、買い手を紹介してくれた不動産会社に報酬として支払うのが仲介手数料です。売却時にかかる費用のなかでも大きな割合を占めるので、なるべく高額で売りたいと考えている売主は、仲介手数料について知っておきたいものでしょう。そこで、今回は仲介手数料の仕組みやかかってくる費用について説明します。

不動産売却の仲介手数料の内訳

仲介手数料は、不動産会社が売主の代理として物件の購入希望者を仲介して契約成立したときに発生します。不動産会社に直接不動産を売るときには必要ありません。

不動産会社は、売主の代理として買主を探すために、物件情報を不動産サイトに掲載したり、自社で作成したチラシをポストに投函したりするといった活動を行います。さらに、問い合わせのあったお客に対し、物件の内覧に立ち会うことも。ほかにも契約書類の作成や引き渡しまでの事務手続きなども含めての活動に対する経費が仲介手数料の内訳となります。

しかし、実際に契約を結ぶまでは費用はかからないのです。つまり仲介手数料は、依頼時に必要となってくる費用ではなく、成功報酬として支払われるもの。不動産会社の仲介業務に対してかかる費用なので、売却のための測量や解体、物件の維持費、遠隔物件の出張費などは、別途費用が発生する場合があるので注意しましょう。

不動産売却の仲介手数料はいくら必要？

不動産の売却時に、仲介手数料はいくらかかるのかが気になるところです。まず、仲介手数料は宅地建物取引業法で上限が設定されます。つまり、不動産会社は勝手に高額な手数料を請求できないということです。

具体的には消費税抜きで売買価格が200万円以下の部分に関して取引額の5％以内、200万円越400万円以下の部分に関して取引額の4%以内、400万円越の部分に関して取引額の5%以内と決まっていて、それに加えて消費税がかかります。

たとえば、1,000万円の売買価格の場合は100万×5％＋200万×4％＋700万×3％＋消費税と計算は少々複雑です。そこでわかりやすい計算方法として、売買価格が200万円以下の場合は取引額の5％、200万円越400万円以下の場合は取引額の4％＋2万円、400万越の場合は取引額の3％＋6万円にそれぞれ消費税が合算された金額が上限と覚えておきましょう。

もっとわかりやすくいうと、売買価格は高くなるほど仲介手数料も高くなるということです。また、不動産会社によっては仲介手数料が半額になったり、無料になったりすることもあるので、しっかり見極めたうえで不動産を売却しましょう。

仲介手数料はいつ支払うの？

仲介手数料は成功報酬のため、売買契約が成立しない間は、支払い義務はありません。契約が成立したときには、物件の引き渡しが行われていないケースがほとんどなので、契約の際に半額、物件の引き渡しの段階で残金を支払うというのが一般的です。

会社によっては、契約時や物件引き渡し時に全額の支払いが必要なケースもあるため、支払いのタイミングに関しては事前に確認が必要です。また、支払い方法に関しては現金で支払うのが一般的ですが、振込やクレジット払い、分割払いに対応するところもあるので、合わせて確認しましょう。

仲介手数料は抑えられる？

売買価格が高くなるほど、仲介手数料も比例して高額になるので、できるだけ発生する費用を抑えたいところです。仲介手数料の上限は法律で決まっていますが、固定されていないので、無料や半額になるケースもあります。

不動産の仲介で得られる収入減が仲介手数料なので、なぜ無料や半額にできるのか疑問に思うかもしれませんが、仕組みを理解すれば分かります。不動産会社が、売主以外にも買主を自社で見つけて契約できれば、買主からも手数料を得ることができるからです。

仲介手数料は契約が成り立たないと入ってこないため、早期に売主と買主を見つけたいと考えるために、売主の手数料を無料にしたり半額にしたりするのです。また、仲介手数料が無料の分、サービスが悪いこともあり得るので、注意しましょう。

仲介手数料を支払う前に確認したいこと

仲介手数料がいくら必要になるのかは、さきほど紹介した計算方法でわかるため、安心して支払うことができます。しかし、それ以外にも支払う前に確認しておくことがいくつかありますので紹介していきましょう。

■仲介手数料の返金について

契約が成立したら支払うのが仲介手数料ですが、契約成立した後でも返金される場合があります。どのような場合に返金されるのかは、事前に確認しておくといいでしょう。

■仲介手数料以外の発生費用

仲介手数料は売却する時に買主を探してもらうために発生する費用のため、不動産会社の人件費や広告費などは含まれており、特別な広告宣伝をしない限りはそれ以上にかかることはありません。ただし、依頼する内容によっては別途費用が発生する場合があるため、事前に見積りをとるなどして確認しておきましょう。

■物件の売却価格の相場を把握

安い仲介手数料ばかりに目を奪われて安易に不動産会社を選んでしまい、売却価格を安く売られてしまっては本末転倒で、トータル的に損をする可能性がでてきます。必ず事前に相場を確認したうえで不動産会社や売却価格を決めましょう。

以上、不動産売却時の仲介手数料について紹介しました。仲介手数料について正しく理解することで、売却時に必要以上の費用が発生することを防げます。ただし、仲介手数料が安くなるからといって安易に不動産会社や価格を決めてしまうと、後々損をするケースも出てきますので、仲介手数料の件も含めて事前に確認できることはしておいてください。